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トラブルというか、オストメイトは四六時中、いろんな身体的苦痛、精神的苦痛、社会的苦痛を感じながら、つまり多くの悩みや不安を抱えて生活しています。 ある同憂者の集まりでの発言 「私はひとときも自分のストーマの事が頭を離れたことがない・・・」と日々の不安を述べておられました。それに対して他の方が「だから身体障害者として認定されていろんな支援を受けているんでしょう・・・」このことがオストメイトの生活を如実に物語っているような気がします。 さて、専門的なことは別として、個人的に体験した内容の主なことを、自戒を込めて、或いは今後の課題として列挙してみました。 |
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a1. | 初めの頃、半年間くらいは皮膚のカブレ等が続き苦労しました。主治医から皮膚の炎症や痒みを抑えるステロイド系のフルコートスプレーL(田辺製薬)を処方してもらい、パウチ交換のたびに使用していた。 しかし、ステロイド系のためいろんな弊害もあり、あまり使用しないほうが良いみたいですね。 術後しばらく(半年くらい)は、皮膚が炎症を起こしてストーマ周囲に発赤疹が出ることが多いらしい。 |
a2. | パウチ面板の相性も皮膚トラブルに関係するということで、各メーカーのサンプルでパッチテストを行い試してみましたが、結局一番初めに使用したメーカーのものに落ち着きました。 |
a3. | 皮膚トラブルの最大の要因は、ストーマ装具交換時のメンテナンスと面板の穴サイズにあるような気がしますね。 例えば赤ちゃんのオムツかぶれじゃありませんが、尿が皮膚と接触することを可能な限り防げるように、穴サイズを決める必要があるみたいです。ちなみにフリーカットを使用して自分のストーマサイズに合わせてカットしています。 |
a4. | 兎にも角にも、ストーマ周辺の観察を怠らないように心がけることが大切です。悪化して修復手術などで苦しむことのないようにしたいものです。また、パウチに溜まった尿の排出はこまめに行い、尿との接触を極力抑えなければならないと思います。 |
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オストメイトとして参考にしたい食品 | |
b1. | 腸閉塞(イレウス)を手術直後に体験しましたが、今後も常にその危険がつきまとうようです。 暴飲暴食に注意して、しっかり食事の管理をしたいと思います。 |
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b2. | ヘルニアは腹筋の衰えと共に発生する傾向にあるそうですが、最近検診時に指摘されました。自分自身ではそれほど自覚していないのですが・・・今後要注意です。 | |
b3. | 合併症などを防ぐため、いつも病院でアドバイスされることですが、水分補給は最も大切なことです。 尿がアルカリ性に傾くと、皮膚を傷める他に尿路感染の危険があるのです。水分を多めに補給して、尿をきれいにしておきましょう。 |
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b4. | 便秘・下痢など、お腹の調子が安定しないことが多くて困ります。 特に下痢の場合は、外出などいろんな対外的な行事に参加することも躊躇せざるを得ません。 |
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c1. | 装具類の万一のトラブルに備えて、体調の管理や装具の準備に手間取るために、急の外出は困難となる場合がある。 特に、複数の人と行動を共にする場合は、前日よりの入念な準備が必要となる。 |
c2. | ストーマを圧迫しないために、ベルトは使用できず吊りベルトを使用している。そのために衣服などにも制限がある。 |
c3. | オストメイトのためのトイレが設置されつつある昨今であるが、洋式トイレは欠かせない。和式に屈むことは非常に窮屈に感じるし、パウチからの排出も洋式の方が便利である。 |
c4. | 団体旅行への参加の場合、ストーマ手入れなど気を遣うことが多い。特に就寝時のトラブルに備えてとか、大浴場を使う場合は回りに不快感を与えないように注意している。(残念なことに施設によっては入浴を拒否するところも・・・?) |
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d1. | 就寝中の尿漏れの不安は免れない。面板の剥がれや排出口の不具合など、実際の体験としては4年間で2回ほど 若干の漏れがあった。こういう時は自己嫌悪に陥ってしまう。 |
d2. | 就寝時のウロバッグは欠かせない。安眠のため、いやそれ以上にストーマ周辺を尿との接触から極力守り、皮膚障害 を起こさないためである。しかし完全ではない。スムーズに尿がウロバッグへ流れない場合もままある。このような不安 を考えると、本当に熟睡できているのか疑問に感じる時もある。 |
d3. | ベッドの利用が好ましい。就寝時にウロバッグとの高低差を確保するためである。また不用意にウロバッグが潰されないためにも必要なのだが、どうしてもベッドを用意できない場合は苦労することになる。 |
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e1. | 製品不良 |
装具類そのものの不良品はメーカーの努力により滅多に無いと思われるが、今まで480個ほど使用して1回だけ遭遇した。絶対に大丈夫ということはないということであり、万全の注意が必要である。 | |
e2. | 面板の剥がれ |
面板の貼付け不良や予期せぬ剥がれにより、尿漏れがおきることはままあることである。この四年間で7〜8回は体験した。いづれも無理な姿勢の継続により、面板が少しずつ剥がれてしまったものである。その意味では座る生活より椅子等に腰掛ける生活の方が無難である。 | |
e3. | 溜めすぎに注意 |
尿意をもよおすことが無い(膀胱摘出の為)ので、パウチに溜まった尿の量をチェックして排出しなければならない。 立っている場合は重さで量を感じられるが、座った状態で何かに夢中になっていると予想以上に溜まっている場合がある。あまり溜めすぎると、面板のフヤケも進み交換時期が早まると同時に皮膚トラブルの元となる。パウチの説明書にも1/3位になったら排出して・・・と書いてあるのだが・・・・・・注意して守りたいものである。 |
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e4. | レッグバッグの漏れ |
パウチに尿を溜め過ぎるのを防ぐために、レッグバッグがある。パウチに接続して脚の部分に固定して使用するが使い方によっては重宝する。ただ、レッグバッグから漏れることもあるので注意が必要である。 | |
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f1. | 無気力・脱力感 |
膀胱の全摘出により、ホルモンバランスが崩れたりすることもあるのか?また、男性にも更年期障害があるというが、その影響なのか?無気力で脱力感に苛まされたりする。手術の後遺症で性的には全く不能(ED)となったが、これらのことも関係するのか?主治医がEDのスペシャリストなので、いろいろアドバイスを受けたが・・・ | |
f2. | うつ的な状態 |
上記の様々なトラブルを・・・肉体的な変化を受容していくための精神的な苦痛が最も大きいのかも知れない。 身体障害者と言っても内部障害者ゆえに、通常はトラブルを抱えながら健常者として振舞わなければならない。 その狭間において、うつ的な状態になったりすることも多い。 |
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